Xiaomi Redmi 5のプラスエリア化について書いてみます。すっかり書くのを忘れていました。
注:作業前にTWRPなどから必ずEFSのバックアップを取得し母艦へ保存ください。プラスエリア化作業でなにより重要な作業です。
コンテンツ
Xiaomi Redmi 5のプラスエリア化について
作業を行う上で必要な前提環境は入手可能な最新のQPST、QXDM3系が入っていること、(それぞれご自身でお調べください。)bootloaderがアンロック出来ており、TWRP導入、root化が出来ていること、Network Signal GuruをGoogleplayよりインストール、QualcommのDiagドライバがインストールできていることです。
TWRPの導入、root化までは下記エントリを参照ください。プラスエリア化はChina stableで実施しました。当方の端末は中国版である為、グローバル版については本手順は未検証です。
ドライバのインストール等は下記のZuk Z2のプラスエリア化記事を参考にしていただければと思います。
Xiaomi Redmi 5プラスエリア化手順
手順概要は以下の通りです。Redmi 5 Plusとは異なりなんのひねりも必要ありません。
- Diag modeの有効化
- バンドを書き換える
- Network Signal GuruからClear Forcingを実施しプラスエリア接続を確認
- 再起動しNetwork Signal Guruからプラスエリア接続を確認
Diag Modeの有効化
China Stableでは*#*#717717*#*#でdiagポートがオープンします。それ以外はadb shellからdiagポートをさせて実施ください。
- 電話アプリから*#*#717717*#*#でDiagをオープン
上記でDiagがオープンできない場合は下記のようにsuから強制的にdiagを有効にしてください。
- adb shell (USBデバッグの許可が出たら常に許可へチェックを入れ、OK)
- su (rootへスイッチ)
- setprop sys.usb.config diag,adb (Diagポートをオープン)
問題がなければQualcomm HS-USB Diagnostics 901D等でポートがオープンします。
バンドを書き換える
Xiaomi Redmi 5はband prefでsim1/sim2にそれぞれの値、rf bc configもsim1/sim2にそれぞれの値があります。それぞれに適切な値が設定ができればプラスエリア化は可能です。
Diagモードに入ったら、つぎにQXDMでバンドを書き換えます。QXDMを立ち上げDIAGポートと接続します。optionsのcommunicationsを選択
target portにdiagポートを選択しok。画像はZuk Edgeのものを使いまわしていますが、要領は同じです。
NV managerがアクティブになるので設定を開始します。Multi sim or dual simの部位をチェックしsubscripion idは0を選択します。まずは#946のband preferredから見ていきます。readボタンをクリックすると値が0x04E8になっていると思います。下記の通りInputの値をトリプルクリックから編集し0x0CE8へと書き換えて、Writeをクリックします。subscription id0、id1ともに同様に書き換えてください。ちなみにsim1/sim2にそれぞれsimを入れていない場合は片側がリードできません。sim2枚を利用する場合は、それぞれ片側づつ実施するか決め打ちで値を入れて大丈夫です。
続いて、RF BC Configの#1877へ変更を加えます。#1877もsim1/sim2でそれぞれの値をもっているのでscription id 0、id 1を変更します。#1877をreadをクリックして読み出します。デフォルトの値は 562950035734915 になっているので、値をトリプルクリックして 562950169952643 に変更しWriteをクリックします。下記画像は使い回しの為、値があっていませんが適宜読み替えていただければと思います。
ちなみに変更した値、変更する前の#1877の内訳は以下のとおりです。
#1877はデフォルトが
562950035734915
[Bit_00] Band Class 0, A-System
[Bit_01] Band Class 0, B-System
[Bit_07] GSM DCS 1800 band
[Bit_08] GSM Extended GSM (E-GSM) band
[Bit_19] GSM 850 band
[Bit_21] GSM PCS 1900 band
[Bit_22] WCDMA Band I – EUROPE JAPAN & CHINA IMT 2100 band
[Bit_23] WCDMA Band II – US PCS 1900 band
[Bit_26] WCDMA Band V – US 850 band
[Bit_49] WCDMA Band VIII – EUROPE & JAPAN 900 band
投入すべき値が
562950169952643
[Bit_00] Band Class 0, A-System
[Bit_01] Band Class 0, B-System
[Bit_07] GSM DCS 1800 band
[Bit_08] GSM Extended GSM (E-GSM) band
[Bit_19] GSM 850 band
[Bit_21] GSM PCS 1900 band
[Bit_22] WCDMA Band I – EUROPE JAPAN & CHINA IMT 2100 band
[Bit_23] WCDMA Band II – US PCS 1900 band
[Bit_26] WCDMA Band V – US 850 band
[Bit_27] WCDMA Band VI – JAPAN 800 band
[Bit_49] WCDMA Band VIII – EUROPE & JAPAN 900 band
念のため、再起動する前にClear Forcingを実施してプラスエリア化の確認を実施します。
Network Signal GuruからClear Forcingを実施しプラスエリア接続を確認
バンドの書換えが終わったら再起動せず、Network Signal Guruを立ち上げて、Clear Forcingを実施します。下記画面はOneplus 5Tのものですが、オペレーションは同じです。画面右上のスリードットをタップし、Clear forcingsを実施します。ソフトを立ち上げスリードットからLock Bandsを選択、WCDMAを選択した後、B5、B6のみを有効にした状態でB5接続が確認できれば問題ありません。
このプロセスはsim2側も利用する場合はsim1で実施後、sim2に挿し替えて再度実施してください。これでWCDMA B5(B6)に接続できるようになります。再起動後も問題なく接続が可能なはずなので、そのまま検証に移ります。
検証
検証は以前のエントリであげた動画を見ていただければ確認できると思います。下記のようにすべてのプロセスが完了していれば問題なくB6への接続が確認できます。検証はNetwork Signal Guruで実施します。ソフトを立ち上げスリードットからLock Bandsを選択、WCDMAを選択した後、B5、B6のみを有効にした状態でB5接続が確認できればoKです。sim2側ではband lockができませんが基本書き換えた値が有効になっているので、取り立てて確認しなくても良いかもしれませんが、気になる方は電子レンジなどB1の減衰が激しい場所にいれれば、B6へシフトする動作が見られると思います。
Redmi 5 PlusであったようなMIUI系ストックカスタムをフラッシュすると値が戻るといったこともないので、なんら面倒くささはなくそのまま運用が可能です。
まとめ
こちらはRedmi 5 Plusとは違い、なんの苦労もなくプラスエリア化が可能でした。5 Plusはかなり面倒であった為ちょっと構えていましたが拍子抜けするくらい簡単にプラスエリア化が可能です。
その他
レビューもしていますのであわせて参考にしていただければ幸いです。