Xiaomi Mi Mix 2S の実機レビューです。Mi Mix 2との比較を交えてレビューします。
Xiaomi Mi Mix 2S について
仕様
Xiaomi Mix Mix 2 の仕様は6インチ18:9のJDI製ディスプレイにSDM845採用、セラミックバックのアルミフレームにSony IMX363をメインシューターとしたデュアルカメラが特徴な端末になっています。メインカメラはOISに対応しました。またXiaomiのセラミックバック端末としてはじめてQiに対応している点も特徴でしょうか。またグローバル版は中国版とは違い、すべてのモデルにおいてLTEフルバンド対応しています。残念ながら耐水仕様は無いので水の侵入には気を付ける必要があります。スペック詳細は下記の通りです。※中国版は最上位の8GB/256GBのみがフルバンド対応です。
製品名 | Xiaomi Mi Mix 2S グローバル版 |
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ディスプレイ | 5.99″ 1080 x 2160 FHD+ 18:9 ゴリラガラス4 |
SoC | Qualcomm SDM845 Snapdragon 845, Adreno630 |
RAM/ROM | Global版:6GB/64GB or 128GB 中国版:6GB/64GB or 128GB、8GB/256GB |
カメラ | リア: 12MP(Sony IMX363)1.4μm、f / 1.8 + 12MP望遠(Samsung S5K3M3)1.0μm、f / 2.4 フロント: 5MP 1.12μm、f / 2.0 |
対応バンド | 下記はGlobal版の対応バンド 2G:850 / 900 / 1800 / 1900, CDMA 800 / 1900 & TD-SCDMA 3G:800 / 850 / 900 / 1700(AWS) / 1800 / 1900 / 2100, CDMA2000 1xEV-DO 4G bands LTE band 1(2100), 2(1900), 3(1800), 4(1700/2100), 5(850), 7(2600), 8(900), 12(700), 13(700), 17(700), 18(800), 19(800), 20(800), 25(1900), 26(850), 27(800), 28(700), 29(700), 30(2300), 34(2000), 38(2600), 39(1900), 40(2300), 41(2500) Wifiはa/b/g/n デュアルバンド |
bluetooth | 5.0 |
バッテリー | 3400mAh Quick Charge 3.0 Qi wireless charging |
サイズ | 150.9 x 74.9 x 8.1 mm / 191g(実測199g) |
os | MIUI 9.5 |
カラー | Black,White |
スペック詳細についてはあわせて公式情報も確認ください。
付属品
付属品は下記の通り。発注先はGearbestでグローバル版ですが、パッケージは未開封で届きました。おまけでついているカバーは珍しくTPU製では無くハードシェルカバーになっています。保護フィルム等は付属していない為、自身で準備する必要があります。
Type-C to A USBケーブル
Type-C to earphoneケーブル
電源アダプタ(EUソケット)
simピン
ユーザーマニュアル
シェルケース
デザイン
全体的なデザインは根本的にMi Mix 2と大きく違いはありませんが、見た目の相違としては背面の縦並びのデュアルカメラくらいです。相変わらずセラミックバックのデザインは美しく、ミッドフレーム、背面の丸みを帯びたデザインはそれぞれがシームレスに繋がり見た目の美しさは申し分ない出来です。当方が選択したホワイトカラーはMi Mix 2のブラックと比較してちょっとあっさりしすぎたデザインに見えます。丸みを帯びたデザインは非常に持ちやすく人間工学に基づいた手に馴染む触感ですが、Mi Mix 2と比較するとややボディの厚みが気になりました。
左がmix 2、右がmix 2s
根本的なデザインは大きく変わりません
フロントサイドはゴリラガラス4の2.5Dのガラスに覆われた18:9のディスプレイです。こちらはMi Mix 2と違いはなく見た目も変わりません。ベゼル幅も画面下部の厚いベゼル部分もMi Mix 2と同様で調光センサーおよび通知LEDはこちらに配置されています。カメラについても同様でセルフィーを利用する場合は本体を逆さにする必要がある点もMi Mix 2から変更はありません。液晶はJDIのパネルです。デフォルトの色調はやや青みを帯びた色温度の高いパネルとなっていますが、MIUIの新しいカラーキャリブレーションの機能によりかなり自由に色味を変更することが可能となっています。屋外での自動コントラスト機能もいつもどおりうまく機能し日光下の視認性も良く輝度の高さも十分です。Mi Mix 2シリーズのフロントディスプレイデザインはノッチを採用しない場合の最適なソリューションだと当方は考えています。
ブラックベゼルがやや気になるホワイトモデル
面構えはMix 2とMix 2sでほぼ変わりません
バックサイドは冒頭でも触れた通り非導電性セラミック製となっており新しくサポートされたQiと相性は抜群です。指紋認証エリアはボディ中央、カメラはボディ左上の配置となりました。Mi Mix 2はカメラ部分が中央でセンサにタッチする際、誤って触ってしまうことがありましたが、それがデザイン上回避できるようになっています。カメラ部分はボディから1mm程度出っ張っていますがOISの為のある程度のスペースはしょうがないといった感じなのでしょう。ホワイトモデルはやや簡素なイメージを受けると書きましたが、利点としては指紋跡が目立たないといった点があります。またQiの充電ポイントとしては中央よりやや下部にあるので、中心においてしまうと反応しないことが多く注意が必要です。
垂直配置されたカメラモジュールは1mmほど突出
ホワイトのカメラ、指紋エリアのリムはシルバーの為やや質素な印象
ボトムサイドにはマイク穴、Type-Cポート、スピーカーが配置されています。イヤフォンジャックについてはMi Mix 2と同様無い為、物理的な結線が必要な場合は変換ケーブルを挟む必要があります。スピーカーはトップ側の受話スピーカーとボトム側のスピーカー両方から出力されるタイプとなります。音質はやや低音の出力が弱く、トップ側のスピーカーから出る音量がやや小さい点は気になりました。
画面が黒くわかりずらいですが、Mi Mix 2は左右対称のグリル穴デザインです
トップサイドはマイク穴とアンテナラインが配置されています。
トップ側のデザインはまったく同じ
レフトサイドにはトップ側にsimスロットです。simスロットはnano+nanoのデュアル仕様でMicroSDカードのサポートはありません。
ライトサイドは上からボリュームボタン、電源ボタンという並びです。ボタン類はミッドフレームと同じなめらかなつや消しデザインになっています。
Mi Mix 2とMi Mix 2Sを比較するとハードウェアとして根本的なデザインに大きく変更はありませんが、Mi Mix 2Sは厚みが増しており手に持った感じもMi Mix 2の方が個人的には好みです。
持った感じでもわかるくらい厚みに差があります
そしてさらに気になる点としては下記の通り、Mix 2比較してかなり端末自体が重くなっています。
Mix 2は186g
mix 2sは199g
ハードとパフォーマンス
SoCは最新のハイエンドSnapdragon 845が採用されています。Android端末で採用されているSoCでこちらより早いSoCは存在していない為、パフォーマンスについてはまったく文句はありません。Antutuのスコアは25万超えと最新のExynosもさらっと超えるスコアを叩き出してくれます。しかしながら気になった点としてはTwitterでも報告しましたが、Antutu中の発熱が気になり計測したところ70度を超えるCPU温度になっており、背面上部からトップ側ミッドフレームが非常に熱くなったことです。当方の端末の問題かMIUIのコントロールかはたまはSDM845の問題かは単一の端末では評価しずらいところなので、別途SDM845端末を発注し確認する予定です。ベンチマークのスコア的には圧倒的ではありますが、正直なところ実際のPUBGなどのゲームをプレイして見た感じではSDM835とそれほど違いを感じることはありませんでした。
左がmix 2、右がmi mix 2s
左がmix 2sで右がmix 2、分かりずらく申し訳ありません70度は流石に熱すぎです….
追記:発熱についてなにか別の悪さをする要素があるのではないかということでROMを初期化し、antutuを入れただけの状態でストレステストを再度実施しました。うーん気にならないレベルじゃないと思いますが….。
※これらはあくまでストレステスト中の温度であり、普段使いやゲームで常にこのような高温になるという話ではありません。
右がSDM835です。ほとんど発熱しません
ユーザーインターフェイスとOS
OSはいつもどおりのMIUIです。9.5が採用されAndroidは8.0となっています。MIUI 9.5はStableモデルでまったく問題なく最適化されており、特に不安定さはなく快適に利用が可能です。グローバル版は日本語が標準でサポートされているので、万人が安心して利用できる環境が電源を入れた瞬間から利用可能です。Mi Mix 2Sではデフォルトのテーマがロジウムというものに変更されており、丸みを帯びたデザインのアイコンへと変更になっていますが旧来のデザインも利用可能。コントロールは他の18:9端末と同様にソフトウェアキーによる操作かフルスクリーンジェスチャーかを選択できます。Mi Mix 2S独自で変更が加わった点としてはディスプレイのキャリブレーション設定が詳細に設定できるようになったくらいでしょうか。
ロジウムテーマ
日本語標準でサポート
パネルはmix 2と同じJDI製
新しくなったディスプレイ設定、細かく色味が変更できます
接続性
接続性についてはXiaomi Mi Mix 2S は4G4G DSDVでの利用が可能です。sim1で電話回線、sim2でデータ回線のように使い分けが可能でそれらが常にVoLTE利用できます。ただデフォルトではMIUIのVoLTEキャリアチェックにより無効化されているので、下記の手順でそれを無効化する必要があります。
DSDV 4G4Gで利用が可能
またグローバルモデルでは中国モデルでは最上位版のみだったLTEフルバンドサポートが利用できる為、日本のキャリアで使われているバンドについてはほぼカバーされており、なんら不都合なくそれぞれのバンドが利用可能です。
利用可能なLTEはDocomo系(赤字)やSoftbank系(青字)、紫は両キャリアで共通で以下の通りです。
2G:850 / 900 / 1800 / 1900, CDMA 800 / 1900 & TD-SCDMA 3G:800 / 850 / 900 / 1700(AWS) / 1800 / 1900 / 2100, CDMA2000 1xEV-DO 4G bands LTE band 1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 13, 17, 18, 19, 20, 25, 26, 27, 28, 29, 30, 34, 38, 39, 40, 41 |
カメラ
とうとうMiシリーズでもデュアル化(12MP Sony IMX363 1.4μm、f / 1.8 + 12MP 望遠 Samsung S5K3M3)されたMi Mix 2Sのカメラですが、AIカメラとなったソフトは自動でいくつかプリセットされたシーンを導き出しそれらに最適化された撮影を提供するというカメラになっています。カメラのパフォーマンスを気にする方はほぼこういった色味や造形を勝手にコントロールされる機能は使わないと思いますが、どちらかといえば一般ユーザSNS向けの機能かなといった感じです。AIを使わない広角+望遠の撮影は全体的に素晴らしい出来です。色味はやや温かい方向での調整になっていますが、シャープでダイナミックレンジも優れておりオートフォーカスは非常に正確でオートモードで素晴らしい撮影が可能です。特に暗所でのパフォーマンスはMi Mix 2から格段に上がっており、かなり条件が悪い暗所でも詳細さを保った状態でノイズも少なく撮影が可能でした。サブセンサーを使った光学2倍ズームについては暗所には向きませんが、昼光下では十分有用な撮影を提供してくれます。ポートレートモードや4Kビデオモードについても非常に綺麗に撮影が可能でした。XiaomiのカメラスマホといえばMi Note 3でしたがこれからはMi Mix 2Sがベストな選択となりそうです。
※下記リンク先はオリジナルサイズです。モバイルの方はクリックしないようにお願い致します。作例は左が2sで右が2です。
バッテリー
バッテリはー3400mAhとなっておりQuick Charge 3.0に対応します。バッテリーのパフォーマンスはSoCの更新で気になる点でしたが、SDM835の製品と大きく変わらずPC Markのバッテリーベンチ結果は9時間ほどで特に問題の無い利用時間を実現してくれます。充電についてはQC3.0で2時間かからないくらいでの満充電が可能でした。また本機はQiに対応している為、無接点充電が利用可能です。
SDM835と変わらないパフォーマンス
Qiの利用が可能
評価
Xiaomi Mi Mix 2S はパフォーマンスはもちろんのこと、Mi Mix 2で唯一の弱点であったカメラが強化されより素晴らしい端末に仕上がっています。SDM845の発熱の件は気になるところではありますが、フルバンド対応のLTE、ノッチ採用以外での最適なディスプレイスタイル、SDM845の性能、カメラのパフォーマンスと全体的に利用体験は非常に高い水準であり、MIUIとの組み合わせでXiaomi 史上最高のパフォーマンス提供してくれる端末になっていると感じました。個人的な意見としては端末の厚みがMi Mix 2と同レベルであれば完璧な端末だったかなと考えています。Mi Mix 2からの買い替えは必要かと言う点については正直なところカメラのパフォーマンスさえMix 2で許容できるのであれば、特に必要はないかなという感じでしょうか。
購入先
現在オススメは6GB/128GBのブラックです。気になる方は下記よりチェックいただければ幸いです。
最安価格については下記も参考にしていただければ幸いです。
とても参考になるレビューありがとうございます!おかげ様で購入を検討しようと思うのですが、グローバル版でRAM8GB/ROM256GBを取り扱っているストアはないのでしょうか?
探してみたのですがなかなか見つからなくて・・・
まひろ様
グローバルモデルには残念ながら8GB/256GBモデルはありません。
香港のグローバルモデルのスペックを参照ください。
http://www.mi.com/hk/mix2s/specs/
そうだったのですか、教えてくださりありがとうございます!
おとなしくRAM6GBのものにしますね笑
レビューを見てmi mix2sを購入したのですが、戻るボタンを左にするのってどうしたらいいのですか?
ひろ様
システムとデバイスのその他の設定からボタンとジェスチャーのショートカットにあります。ちなみにxiaomi.euでは該当のオプションがありません。
こんにちは、gearbestからグローバルバージョンを購入したのですがLINEモバイルやuqモバイルの
シムが使えません、oneplus5では問題なく使えたのですが、箱の中の説明書の対応バンドのところを見たら
LTEband 1/3/7/8/20/28/34/38/40/となっているのです、gearbestの商品ページでは確かに豊富な対応バンドが
書かれていたのですが、あと外箱の裏にもGlobal Versionと表示してありますgadgetfan さんの
Mi Mix2sの説明書の対応バンドの説明欄にはLTEband1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/25/26/27/28/29/30/34/38/39/40/41と表示されてますか?
ゆうじ様
グローバルバージョンは下記の通りフルバンド対応です。
https://www.mi.com/hk/mix2s/specs/
またUQは存じ上げておりませんが、Lineモバイルがドコモ系のサービスであるなら
1/3/7/8/20/28/34/38/40/のバンド構成でも問題なく接続が可能です。といいますかLTE B1は
共通して各社利用可能なバンドなので…
インストラクションカードはLTEband 1/3/7/8/20/28/34/38/40になっていますね。中国版とカードが共通なんだと思います。
お返事ありがとうございます。
グローバルバージョンだったからなのか、設定が違いましたがなんとか出来ました!
GADGETFANさん
1週間ほど前から、joybuyで中国版の最上位8GB/256GBの在庫があるのを確認しました。
対応バンドがグローバル版と同じで、かつ他リセラーのグローバル版6GB/128GBとほぼ同価格というのは大変魅力的ですね。
当方はこれと秤に掛けて、最終的にOP6を選択しましたが(笑)