CUBOT X19 レビュー 18:9 FHD+のバジェットフォン

CUBOT X19 レビューの実機レビューです。欧州や南米方面では比較的販売実績が多いというCUBOT、低価格なラインナップが多いメーカーですがスタートアップ群雄割拠な現在、生き残っているということはそれなりに需要があるということでしょうか。本製品もフラッシュセール価格が$119ということでXiaomiのミッドレンジ以下との比較であればそれなりに価値が見いだせるかもしれないということで見ていきたいと思います。

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本投稿は新規レビューアー、ガジェットファン4号氏の寄稿です。

CUBOT X19 仕様

仕様としてはSoCにHelio P23、RAM/ROMは4GB/64GB、ディスプレイは18:9のIPS LCD FHD+、カメラはデュアルカメラで16M+2Mのコンビとなっています。ノッチなしのFHD+やHelio P23ということで比較的古めのコンセプトな端末となっています。2019年のこのタイミングで出すにはややインパクトに欠ける仕様ですが価格で勝負といったところなのでしょうか。

実物確認

化粧箱

CUBOT X19の箱は製品名が記載されたシンプルな感じです。内容物と配置からしてスタートアップ企業のスマホにありがちな簡素な仕上がりで特に高級感はなく、製品に対する期待はあまり感じません…..。

製品仕様が書かれたスクリーン保護用のフィルムがそのままはがせば保護フィルムになるので、すぐに利用が開始できる点はありがたいところ。こういったスタートアップ製品の保護フィルムは後々入手するということが難しいので、購入時に複数枚保護フィルムが入っていると助かりますが本製品はデフォルトでインストールされた本体への一枚のみです。

同梱物

CUBOT X19の同梱物はこのようになっております。特筆すべき点はありませんが、simピンは結構使い易いタイプです。

  • 説明書類
  • SIMピン
  • 充電器
  • スマホケース(TPU)

充電器はEUプラグであるため残念ながら日本ではそのまま使用できません。使用する場合は変換プラグが必要です。

デザイン

本体を見ていきます。18;9のディスプレイ部分には冒頭に記載の通り、デフォルトで保護フィルムがインストールされています。製品仕様が記載された部分をはがすとクリアタイプの保護フィルムが確認できます。フロント側のガラスは一応2.5Dタイプとなっていますがラウンドが表示部分から離れて始まっているので保護フィルムが浮くことはありません。またディスプレイはIPSとなり詳細さや色、コントラストともにパフォーマンスは悪くありません。

背面のデザインは最近流行りのグラデーション、twilightタイプです。個人的にはあまり好みのデザインではありませんが、実際みてみるとわりと綺麗にグラデーションが出ておりで悪くない仕上がりです。両サイド、上下にラウンドしたデザインであるため、持ちやすさは悪くありません。しかしながら本体はかなり厚みがあり、やややぼったい印象を受けます。ただその厚みのおかげでカメラのバンプは0.5mm程度と気にならないレベルではあります。これだけ厚みがあればバンプ自体をなくせたのではと感じますが…。

割と綺麗なグラデーション処理

本体はかなり厚み有

付属品のケースはTPU製です。しかもなぜか残念ながら透明ではありませんでした。せっかくの綺麗なグラデーションが霞んでしまうのでこのチョイスには疑問を感じます。ケース自体はなんの変哲もないTPUケースでありそれなりに厚みもある為、本体の厚みと合わせて装着するとかなりの厚みになります。薄い端末が要件の方はおそらくかすりもしない厚みです。

何故かグレーっぽいTPUケース。本体のカラーから考えて透明のほうが…

装着イメージ。画像ではわかりずらいですがかなりの厚みです。

その厚みから設計的にも余裕で実装が可能なのかCUBOT X19には、ここ最近なくなりつつあるイヤホンジャックが本体上部に搭載されております。イヤフォンジャック穴のサイズから見ても本体の厚さが見て取れます。

有線機器を使う方にはそれなりに需要がある…かも

 

再びフロントに戻りますがCUBOT X19は受話口の隣にLEDを搭載しており、充電中や通知で点灯します。LINEやメールの通知をLEDでしらせてくれるのはすごく便利です。筆者はiPhone→Oneplus 6tと最初のandroidがOneplus 6Tだったこともあり、通知LEDの便利さを初めて知る機会がまさかのCUBOTとなりました。

Simスロットはハイブリッドタイプ。sim2側がMicroSDとnano simの排他利用です。地味にsim番号の印字付きで使い易いタイプになっています。

OS

ROMはAOSPベースとなり素のAndroidに近い仕上がりなので標準で日本語リソースが選択できます。ウィザードはいつものAndroidなのでしょうか。iPhoneユーザーだった筆者にも特に不都合なくセットアップが可能でした。

 

ホーム画面とインストールされているアプリです。ランチャーはLauncher 3ベースで特に使い易いカスタムはありません。インストールされたアプリはGapps以外は特になく、ブロートウェアが無い点は好印象です。

Androidバージョンは 8.1です。最新の9 pieよりも古く、セキュリティパッチレベルは2018年10月5日のものが適用されており今後の更新にいささか不安を覚えます。

CUBOT X19の認証方法は指紋認証と顔認証が対応しております。顔認証は届いた時点の状態では使用できずワイヤレスアップデートを行うことで使用可能となりました。それぞれ使ってみた感想ですが指紋認証はもう当たり前の機能ではありますので、速度・感度ともに全く問題ないレベルです。しかしながら顔認証については性能はとても良いとは少々言い難く、稀に失敗することもあり、成功時でも1~2秒時間を要するレベルです。

 

OS全体としては特に目新しい機能もなく、フルスクリーンジェスチャーもサポートされていないなど、ハードウェア設計の古さと合わせて2019年の端末としてはややパンチにかける印象です。ODMに投げて仕上がったまんまという印象が強く、それはまあMediatekのAOSPだという印象であるとガジェットファン1号が申していたのでそうなのでしょう。

パフォーマンス

CUBOT X19はMediaTek CPUのミドルレンジであるHelio P23を搭載しています。Antutuベンチマークスコアは9万点でした。ゴリゴリの3Dゲームで無ければそれなりに快適に動作してくれるイメージです。

実際にPUBGをプレイしてみた感想ですが、まれにカクついたりするかなという感じです。ただ端末性能的には心もとないので、画質を落とすかハイエンドの端末を買ったほうがいいかもしれません。

 

カメラ性能

 

フロントはシングル、リアはデュアルカメラを搭載しております。実際に撮影してみました。昼光下ではそれなりに綺麗な写真が撮れる感じですが、所持しているOneplus 6Tと実際に比較してみると詳細さやコントラスト、ダイナミックレンジなどちょっと比較にならないレベルでパフォーマンスは良くないと感じます。特に暗所はノイズの乗りがひどくちょっとこれは…な仕上がりです。Xiaomiのカメラは低価格でも綺麗だとのことでガジェットファン1号のレビュー写真と目視で確認してみましたがやはり差は歴然と行ったところです。またさらに行けていない点としてはデュアルカメラの深度調整用レンズはフェイクでおそらく動作していません。ポートレートは疑似ポートレートでした。リアのセカンダリを手で覆って撮っても覆わないで撮っても同じでした。まだフェイクデュアルがあるとは…はガジェットファン1号の弁。ちょっと作例がひどいので後日更新致します。

接続性

日本で利用可能なバンドとしてはWCDMAがB1、B8、LTEがB1、B3、B8とどちらかといえば、ソフトバンク系のバンドです。特にWCDMA側はドコモ系で利用するには低周波数帯のバンドが弱いです。

VoLTE対応

私はワイモバイルを利用しておりますがVoLTE対応しておりました。特別に設定が必要なわけでも無く使用可能なのでこちらはよかった点です。

バッテリー

CUBOT X19のバッテリー容量は大容量の4000mAhとなっております。実際に使用していて電池持ちが良いと実感できます。Geekbench 4.3.2で3時間放電し続けるPartial Dischargeを実行してみた結果は5149でした。実際に利用した感じだと大体8時間くらいのSoTはあるかなというイメージです。

評価

ハードウェアとしては型落ち感が否めなず、ソフトウェア的にも取り立てて素晴らしい点はないなど、ややパンチに欠ける製品かなという印象です。ガジェットファン1号曰く、よくあるスタートアップのMediatek端末ということですが、筆者的にもこれがおすすめという点はなかなか言いずらい製品ではありますが、それなりにバッテリーが持つという点やVoLTEがそのまま利用できた点はよかったかなぁと思う次第です。この価格帯はもう少し出せばクオリティが高いXiaomiを購入できることを考えるとメーカーとしてもなかなか厳しいのではないでしょうか。

購入先

CUBOT X19 4G Phablet - Twilight EU Plug
$119.99 $165.43

代替の提案

身も蓋も無いですが、価格差はあれどRedmiシリーズのほうが満足度は高いと考えます。現時点ではガジェットファン1号のRedmi note 7を見る限り、Redmi Note 6 Proが良いのかもしれません。

Xiaomi Redmi Note 6 pro
$189.99
7 Total Score
usually

イヤホンジャック、MicroSDスロット搭載と低価格なところが魅力的か。ただ購入を決定ずけるパンチにかける製品

ハードウェア
7.5
デザイン
6
ソフトウェア
7.5
ディスプレイ
8
カメラ
7
サイズ
6
PROS
  • イヤホンジャック搭載
  • MicroSDスロット搭載
  • 低価格
  • バッテリー持続時間
CONS
  • 3Dゲームには向かない性能
  • 厚みがある筐体
  • 疑似ポートレート
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1 Comment
  1. 実機を個人輸入して購入した者です。色々とツッコミどころが有る端末ですが、古い設計なりに最低限の機能は抑えている上にSoCが他のメーカーが大抵の場合実装しているhelio P23低クロック版(動作クロック2.0GhzのMTK6763V)ではなく高クロック版(動作クロック2.5GhzのMTK6763T)なのが評価出来ます。AnTuTuのスコアも10000位変わって来ますし。また、購入時のAndroidバージョンは8.1ながら、9.0 pieのアップデートが数日前に降って来たのでここも評価しても良いところでしょうか。ただ、数々の評価点をブチ壊して台無しにする起動時・終了時のバカでかくてうるさいダサダサな止める方法が無い起動メロディ…あれだけはいただけません。うっかり屋外の人混みの中で再起動などしようものなら周囲の視線独り占めです。悪い意味で。
    とはいえ、そこそこの性能を持った端末がこんな破格で手に入るのなら大した事じゃないのかも知れません。安いは正義w!

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