OPPO R11sのレビュー(Oneplus 5Tとの比較を交えて)

 

こちらの端末は日本でリリースされることはわかっていましたが、技術的な点で確認したいところがあり日本版と比較するために入手したものになります。確認したい点は本ブログを普段閲覧頂いている皆様にはなんとなくわかると思いますが、とにかく将来的にデータをdiffりたかったのです。

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OPPO R11Sについて

OPPOと母体が同じOneplus社製のOneplus 5Tと比較しつつR11sを実機レビューしていきます。OPPO R11のリリースから半年の期間を経てOPPOのR11シリーズにもR11Sがリリースされました。Oneplus 5→5Tのバージョンアップと同じくにこちらも画面の18:9化のみのマイナーバージョンアップです。各社がこぞってリリースしている18:9、6インチのトレンドの流れにのりFHD+ AMOLED構成となったR11Sですが、SoCはR11から変わらずSnapdragon660(以降SDM660)が採用され、顔認証などの流行りの要素も組み込まれています。

oneplusユーザのなんでやねんが始まった良くも悪くも印象深いOPPO R11

Oneplus 5シリーズと同様にディスプレイや指紋認証の仕様以外はR11から本質的な違いはありません。変更が加わったディスプレイは6.01インチSAMSUNG有機EL 1080 x 2160のFHD+、指紋認証は背面へと移動しています。そしてこちらもOneplus 5→5Tと同様にセカンダリカメラが望遠レンズでなくなっています。すでに日本でも参入が発表されており、本端末がリリース予定となっていますが世界シェア4位のOPPOも先にリリースされているオーストラリアでの評判はいまいち振るわない状況のようで、母体が同じであるOneplus社の価格はあまり変わらないがよりハイスペックなOneplus 5Tの影響があるのか、想定されるマーケットに差がある為かはいまいち良くわかりません。

仕様

参考までにOneplus 5Tとの仕様比較は以下の通りです。SoCについては5TはSDM835のハイエンド、OPPO R11SはSDM660のミッドハイです。カメラについてはバックのセカンダリとフロントに差があり、バックについてはimx 376kが5T、imx 350がR11sで、フロントについては5Tは16MPのimx371でしたが、R11Sは20MPとなりセンサーでEISのサポート無しなど何製か調べることができませんでした。利用可能なバンドについてはグローバルバンド対応に加え、実はこっそりsim2側WCDMA B6プラスエリアが利用可能になっているなど圧倒的に5Tにアドバンテージがあります。見た目の違いとしては5Tと大きく変わりませんが、より薄く軽い仕上がりになっているので持った感じでも”ああ軽いな”という印象があります。急速充電VOOCとDASH Chargeは名前は違えど技術は同じです。※下記仕様表はアドバンテージがある部分が太字になっています。

製品名Oneplus 5TOPPO R11s
ディスプレイ 6.01″ 1080 x 2160ピクセル
AMOLED 401ppi
6.01″ 1080 x 2160ピクセル
AMOLED 401ppi
SoCQualcomm MSM8998(SDM835)
Snapdragon 835, Adreno 540
Qualcomm MSM8956 (SDM660)
Snapdragon 660,Adreno 512
RAM/ROM6GB/64GB or 8GB/128GB
MicroSDは非サポート
4GB/64GB or 6GB/128GB
MicroSDをサポート
カメラ フロント
16MP(Sony imx371)(f/2.0)
バック デュアル
16MP (sony imx398 )(f/1.7)
20MP(Sony imx376K)(f/1.7)
フロント
20MP(f/2.0)

バック デュアル
16MP(sony imx398)(f/1.7)
20MP(sony imx350)(f/1.7)
接続性GSM / GPRS / EDGE
(850, 900, 1800, 1900 MHz)
CDMA 800 TD-SCDMA
UMTS / HSPA+
(850, 900, 1700, 1900, 2100 MHz )
LTE (B1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 17, 18, 19,
20, 25, 26, 28, 29, 30, 34, 38, 39, 40, 41, 66)

802.11 a/b/g/n/ac
2.4 GHz + 5 GHz dualband
Bluetooth 5.0
GSM / GPRS / EDGE
(850, 900, 1800, 1900 MHz)
CDMA 800 TD-SCDMA
UMTS / HSPA+
(850, 900, 1700, 1900, 2100 MHz )
LTE (B1, 2, 3, 4, 5, 8, 34, 38, 39, 40, 41)
802.11 a/b/g/n/ac2.4 GHz + 5 GHz dualband
Bluetooth 4.2

1/31に発表された日本仕様は以下の通り
LTE 1,2,3,4,5,7,8,18,19,20,26,28,38,39,30,41
WCDMA 1,2,4,5,6,8,19
GSM 850,900,1800,1900
バッテリ3300mAh
Dash Chargeで5V/4A
の給電が可能
3200mAh
VOOC Chargeで5V/4A
の給電が可能
サイズ156.1 x 75 x 7.3 mm / 162g155.1 x 75.5 x 7.1 mm / 153g
OS OxygenOS 4.7 Android 7.1.1Color OS 3.2 Android 7.1.1
価格$499~$454~

付属品

VOOC Chargeケーブル(MicroUSB)
VOOC Charge電源アダプタ
イヤホン
simピン
ユーザーマニュアル
スクリーンプロテクター(本体に貼り付け済)
シリコンケース(赤モデルには赤というかピンクのケースがついてますが分厚くあまり格好良くないケースです)

デザインと機能

デザインは冒頭で延べた通り、ぱっと見はOneplus 5Tと大きく違いません。ボディの素材は5Tと同じくアルミ合金ボディ、ディスプレイはゴリラガラス5の2.5Dです。保護フィルムについても5Tと同様にプリインストールされており、ケースはちょっと見た目は格好よくありませんがシリコンケースが付属している為、すぐに利用が開始できます。

ちょっとイケていないシリコンケース。分厚くすごく滑ります

18:9のディスプレイはR11から大きく変更が加わった部分で本端末の目玉です。ベゼルが大きく削減され表示領域が拡大されたものの5.5インチ級の端末と変わらないサイズ感にまとまっています。5Tと比較すると端末の厚みが0.2mmほど細くなっており、重量の差もあいまってかなり薄い印象を受けます。

またRedカラー限定ではありますが、フロントガラスのトップとボトムに赤のグラデーションが入っており、デザインの美しさと見た目のスタイリッシュさに寄与し端末を印象的なものにしています。他の5Tとの細かなデザインの差としてはミッドフレームがエッジがたったラウンドデザインとなっており、かなり細いミッドフレームになっているなど、端末を持ちやすくする工夫が入っています。背面は5Tと大きく違いませんホラインズンデザインなU字アンテナラインは5Tと同様なデザインですが、指紋認証エリアは楕円になっておりちょっとしたデザインのアクセントになっています。

フロントサイドは18:9のAMOLED FHD+ディスプレイが採用されており、パネル部分の四隅が他の18:9端末でも見られるように丸みを帯びた処理となっています。画面は5Tと変わらずSUMSUNG製のAMOLEDでビビットでシャープ、優れたコントラストです。視点を変えることで変に色味がシフトすることもありませし、美しい有機ELになっています。

ただOneplus 5TのOxygen OSのように画面の色味を自身で変更するようなオプションは提供されておらず、やや色温度が高い画面になっている為、青い画面が嫌いな方はリーディングモードを有効にして極端に色味を低い方に持っていくしかありません。また日光下でのコントラストは明らかに5Tより低いですが、視認性に特に問題はありませんでした。LED通知ランプは画面左上に配置されていますが、Color OSの仕様により通知を光らせたいアプリケーションがある場合は設定から個別に設定をオンにする必要があるなどいささか面倒です。

上部にグラデーション。デザインだけではなくスリムに見える効果があるとか

下部にもグラデーションがあります

またフロントサイドのカメラを利用した顔認証アンロックについてはOneplus 5Tと変わらないレベルで高速にアンロックが可能です。こちらはいつ認証しているか分からないレベルの速度でアンロックを実施してくれるので実に便利に利用が可能ですが、夜間やマスクをしている場合はアンロックが出来ないので指紋認証とあわせて利用することをおすすめします。

バックサイドはデュアルカメラとトーンフラッシュのLED、指紋センサが配置されています。指紋センサの位置としてはOnplus 5Tとほぼ同じ位置となり左手、右手厭わず人差し指でアクセスし易い場所に位置されており快適に利用が可能で、認識率、アンロック速度も良く便利に利用が可能です。普段は顔認証をメインで利用して、利用できないシチュエーションでこちらを利用するというスタイルになるでしょうか。

指紋認証エリアは楕円のデザイン

バックパネルのデザインはほぼOneplus 5Tと同じ

デュアルカメラは5Tよりも本体が薄くなった所以か金属のリングとガラスの2層が2mm近く出っ張っており、平面においたまま操作する場合はかなりぐらつきが発生します。本体のスリムさとのトレードオフならば仕方がないでしょうか。

トップサイドにはマイク穴が配置されています。中央部が凹んだデザインになっており横持ちした際にマイク穴を塞がない様な考慮とちょっとしたアクセントになっています。

ボトムサイドにはスピーカー、MicroUSBポート、マイク、イヤホンジャックが配置されています。Oneplus 5Tと同じくミッドフレームのキワキワの部分にイヤホンジャックが配置されています。こちらもトップサイドと同様に横持ちした際にスピーカーを塞がないように凹んだデザインです。Oneplus 5TはType-Cが採用されていますがいつまでOPPOはMicroUSBを使い続けるのでしょうか。MircoUSBポートはデータ転送の他にVOOC急速充電に利用されますが、QualcommのQuick Chargeとは互換がないため5V/4Aの給電を利用するには専用のチャージャーとケーブルが必要です。VOOCについては技術的にはOneplusのDASH Chargeと同じものになります。スピーカーから出力される音はクリアで音量も十分です。

くぼみはデザインだけではなく横持ちした際に完全にスピーカーが塞がれないよう配慮されたもの

ちょっとわかりずらいですが、Oneplus 5Tよりもミッドフレームのエッジがたった形になっており持ちやすくなっています

ライトサイドには電源ボタンとsimスロットが配置されており、それぞれが特徴的なミッドフレームのエッジにあわせてラウンドしているなどデザインへのこだわりが見える仕上がりになっています。simトレーはOnpelus 5Tとは違いsim2側でMicroSDがサポートされたハイブリッド仕様です。nanosim2枚がサポートされたタイプのトレーでsim番号が印字されています。

かなりエッジがたったミッドフレームすごく細いです。

simトレーは印字つき。sim2側がMicroSDとの排他利用です

レフトサイドにはボリュームキーのみです。Oneplus 5Tにはここにアラートスライダーと呼ばれる通知モードを変更(サイレントモード、おやすみモード、着信モード)する便利なスイッチがありましたが、OPPOにはそれが搭載されていません。

通知スライダーが無いOPPO R11S

こちらはOneplus 5Tの3段切り替え式の通知スライダー

最後にサイズ比較です。Oneplus 5、Oneplus 5T、OPPO R11Sの並びです。サイズ感としてはOneplus 5Tとほぼ変わりはありません。余談ですが冒頭の画像にある通りR11とOneplus 5のデザインはこれまた大体同じになっています。

各種センサ等々配置同じ位置になっています

ハードとパフォーマンス

SoCはSDM660が採用されレンジとしてはミッドハイの位置づけです。Oneplus 5TにはハイエンドのSDM835が採用されていますが、そのパフォーマンス差が大きく出るのは3Dによるパフォーマンスです。antutuのスコアはR11Sが13万くらい、Oneplus 5Tが20万と大きく差があります。しかしながら普段の利用においては体感できるほど違いはなく、ゴリゴリの3Dゲームを楽しむことが無ければSDM660でも快適な利用が可能です。RAM/ROMのコンビはR11Sが4GB/64GB or 6GB/128GB、Oneplus 5Tが6GB/64GB or 8GB/128GBとなり、RAM8GBが本当に必要かはさておき単純にスペックだけを見るならばOneplus 5Tの方が高いです。採用されているハードに関してはOneplus 5Tに軍配が上がります。

OPPO R11S antutuスコア

Oneplus 5T antutuスコア

ユーザーインターフェイスとソフト

OSはOPPO独自のもちろんAndroidベースのColor OSが採用されています。Color OSは現在V3.2が最新で日本への展開を見越してか、昨年Q3のタイミングで日本語ロケールが取り込まれています。多くのメニューは現時点で日本語化されており全く問題なく日本語環境が利用可能になっています。いつもはさらっと流す本項ですが、詳しい方が多い本ブログの読者の皆様と言えどColor OSに馴染みがある方は少ないと思われるのでちょっと詳しくみていきます。

ランチャー

ランチャーについては中華メーカーに有りがちなドロワーを持たないランチャーになっています。見た目はiOSまんまと言う感じですが、通知エリアおよび各種トグルエリアについてもiOSにかなり寄せて作られています。そして一番いけていないColor OSの仕様は、他のサードパーティー製のランチャーが完全にロックされておりホームランチャーの切り替えが出来ないことです。以前のVerではホームアプリの切り替えが可能だったようですが、Ver3.2では完全に切り替えがロックされておりNovaランチャーなどが利用できなくなっています。

iOSライクなランチャー

Novaランチャーから呼び出せる本機のホームランチャー設定。変更が不可能になっています

日本語はR11がリリースされたタイミングで取り込まれた感じでしょうか

通知エリア

ステータスバーをスワイプダウンで表示されるいつもの通知エリア&トグルは完全に通知のみの仕様となっており、不要な通知をスワイプして消すというワンアクションでは通知が消せず、スワイプ、削除といった2ステップになっている為、操作性が良いとは言えません。

通知一個一個を消す場合、2ステップの操作が必要になり面倒

各種トグルエリア

各種トグルの呼び出しは画面下部からのスワイプアップになっており、こちらもiOSライクな仕様になっています。

トグルエリアはLenovo ZUK ZUIでもありましたね

アプリのクローニング

こちらの機能はMIUIにもありますが、そちらと比べると劣化したバージョンという印象です。なぜかというと予めOPPOサイドが利用可能と決めたアプリ以外はクローンアプリを作成できない仕様になっています。MIUIではLineやTwitterなどのアプリがクローニングでき、複数アカウントで利用が可能でしたが、ColorOSではWechatやQQといった中国でよく利用されている定義されたアプリ以外は利用できなくなっています。日本版では調整されているのでしょうか。

日本では特定の方以外は馴染みが無いWechatやQQが対象

ジェスチャーモーション

こちらは端末を持ち上げたタイミングで画面をオンにするなど指紋認証とあわせてシームレスに利用が可能になる機能などが盛り込まれています。3本指スクリーンショットなどは他端末でもよく見られる機能ですが、下記画像のようにスマート通話などは他の端末ではあまりに見ない便利な機能になっています。

持ち上げて画面オンは顔認証と組み合わせで便利に利用が可能

画面オフジェスチャーは中華端末でよく見る機能

スマート通話は便利に利用が可能です

ナビゲーションジェスチャー

こちらはiPhone XやMIUIでも既に採用されている技術で、デフォルトではソフトウェアキーによる操作が画面下部のフリックでそれぞれの操作に割り当てられるというものになっています。ソフトウェアキーを表示することなく操作が可能になる為、本端末の特徴でもある18:9のディスプレイをより広く使うことが可能です。操作体系としては画面下部左エリアを上にフリックで”戻る”、中央部を上にフリックで”ホーム”、右エリアを上にフリックで”各種トグルの呼び出し”となっており、履歴を出す場合は画面中央部を上にスワイプとなっています。iPhone XやMIUIとは若干異なるオペレーションです。

ナビゲーションジェスチャーは4つの動作に対応。メニュー呼び出しがあれば完璧でした

全体的な感想

他に気になった点としては通信制限としてアプリがモバイルデータを利用する場合、それぞれのアプリに許可を出す必要があることや、デフォルトで通知ランプにアクセスが可能なアプリはColor OS純正アプリのみで、他のサードパーティー製などには個別に許可を出す必要があったりとかなりセキュリティについて意識された仕上がりになっていることでしょうか。またMIUIと同様に強烈にタスクキルが働くので意図しないアプリの終了が発生する場合があり、アプリのロックを個別に設定する必要があります。アプリのロック操作については履歴を呼び出し対象のアプリを下へフリックする操作で可能です。こちらはMIUIやNubia UIと同様の操作です。

モバイルデータを利用させて良いか確認が求められるサードパーティー製アプリ

全体的にみてかなりiOSに寄せた作りになっており、そのせいでAndroidの利便性が損なわれている部分がありこれについては賛否両論あると思います。個人的に一番これはダメだと思った点はシステムランチャーが変更できないようにロックされていることでしょうか。よく出来たOSだとは思いますが、Oneplus 5TのOxygen OSと比較すると残念ながら勝る点はないと思います。システムランチャーのロックはユーザーの利便性を損なうものなので日本版では修正されていることを願います。

ディスプレイ設定には画面の色味を変更する機能なし

また当然のようにBootloaderはロックされており、root化は出来ませんしバンドの変更はできません。電話アプリから呼び出せるテストコードもほぼロックされているのでOneplusの様な自由度は全くありません。

接続性

OPPO R11SではSimスロット1、2で4G3Gのデュアルスタンバイ機能を利用することが出来ます。対応バンドは日本リリースにあたって日本仕様でリリースされましたが下記は中国版の情報です。日本版で利用可能なバンドについては仕様の項目を確認ください。

利用可能なLTEはDocomo系(赤字)やSoftbank系(青字)、は両キャリアで共通で以下の通りです。

GSM / GPRS / EDGE (850, 900, 1800, 1900 MHz) CDMA 800 TD-SCDMA
UMTS / HSPA+ (850, 900, 1700, 1900, 2100 MHz )
4G LTE (B1, 2, 3, 4, 5, 8, 34, 38,  39, 40, 41)

またORoamingの機能により、海外渡航先で現地のsimを買わずとも、端末上でデータプランを購入すれば通信が可能になる点はめちゃくちゃ便利な機能だと思います。この機能が日本版で省かれていないことを願います。

旅行者には便利なORoaming。simを刺さなくても渡航先で通信が可能です

カメラ

カメラについてはリアプライマリ、リアセカンダリともにSony IMXが採用されており、それぞれが 16MP Sony imx398 、20MP Sony imx350という構成です。Oneplus 5Tではセカンダリがimx376kでした。またR11、Oneplus 5ではワイド/テレ構成だったカメラセンサはワイド/ワイドの配置になっており、望遠に関してはOneplus 5やR11の方が優れた結果が得られる構成です。この構成はOneplus 5Tのレビューでも述べましたが、暗所でのパフォーマンスを優先した形となっているようです。また両センサともカラーとなっています。カメラアプリのモードはタイムラプス、動画、ノーマル、ポートレート、パノラマ、エキスパートという切り替えになります。インターフェイスはこちらもiOSライクな仕様です。

カメラアプリもiOSライクなデザイン

オートモードで撮影した写真は色彩豊かで非常にシャープ、ディディールももちろん豊かでダイナミックレンジも至って普通です。ズームモードはワイド/テレ構成のOneplus 5と比較すると劣っています。暗所で活躍するはずのセカンダリカメラはOneplus 5Tとはちがい20MP側と16MP側の結果がマージされているのか16MPで出来上がりセカンダリが利用されているのかいないのかがよく分かりませんでした。暗所での仕上がりはノイズも少なくOneplus 5Tと比較しても悪くはない良好な写真を撮ることが可能です。ポートレートモードはOneplus 5Tと同様かなりきれいな処理になります。セカンダリカメラが良い仕事をしてくれており被写体と背景の分離をうまく実現してくれます。

セルフィーカメラは十分な光がある環境ではかなり良い仕上がりの写真が撮れますが蛍光灯下なとでは、人物にフォーカスを合わせると強烈に明るく撮れすぎてしまい、何かわざとらしいくらいの照明で飛ばしたような写真ができあがる点が気になりました。独自AIが導き出した結果らしいですが女子にはこれくらいが受けが良いのでしょうか。

全体的にみてカメラスマホというだけあって写真については光の条件が良い場所、悪い場所でもOPPOフラグシップの名に恥じない仕上がりです。

※下記はオリジナルのサイズになっているのでモバイルの方は開かないようにしてください。

バッテリー

バッテリーの容量はOneplus 5T比較するとわずかに小さい3200mAhです。ユーザーインターフェイスとソフトで述べた通り、ColorOSが持つ省電力機能によりバックグラウンドアプリがキルされることもあり、バッテリーの持ちは良好です。PC Markのバッテリーテストの結果は9時間46分と悪くない数字です。WEBブラウズが中心の当方の利用形態では一日半はバッテリーが持ってくれる結果です。充電は独自企画のVOOC規格が採用されており、一般的なQuick Chargeとは互換性がないので急速充電を利用するにはVOOCに対応したチャージャーとケーブルが必要になります。VOOCは75%まで3.5A超えの強烈な給電を実現しますが、充電器側が発熱を吸収するため強烈な給電が行われても本体側は熱くなりません。75%を超えると充電の供給は緩やかに下り100%の充電までは1時間30分ほど要します。Oneplusで採用されているDASH Chargeと全く同じ技術でこちらが源流ですね。

9h46mは悪くないですが、Oneplus 5Tは10h超えでした

評価

トレンドを取り入れた18:9のAMOLEDディスプレイにスタイリッシュでビルドクオリティの高いボディ、採用されているSoCやカメラなど全体的にみてかなり高レベルでまとまった製品です。美しくシェイプしたボディは持ちやすく、18:9のAMOLEDは印象的で表示に優れ、カメラは昼光下、暗所ともにパフォーマンスに優れます。

SoCのSDM660は総合的なパフォーマンスはミッドレンジながら一世代前のハイエンドグレードSD820に迫る性能である為、SoCのパフォーマンスに困ることもありません。しかしながらColorOSの制約や仕様はちょっといかがなものかという点があり、現在便利に利用できているAndroidの利点が利用できない場面があることは考慮する必要があります。また同一価格帯であるOneplus 5Tと比較した場合、若干の本体のデザイン差による好みは出るでしょうが、採用されているOSの利便性やハードウェアスペックなど全てにおいてハイエンドフラグシップグレードなOneplus 5Tが優れるのでそこについて検討が必要です。

フロントカメラを除きスペックがR11sよりも高いOneplus 5T

また同じSoCを採用したXiaomi Mi note 3がアンダー$300で購入可能になっていることも踏まえて検討したほうが良いかと思われます。

同じSoCでDxO MarkでiPhone 7よりカメラ評価が高いXiaomi Mi note 3は$300以下、Xiaomi CEO曰く、Xiaomi史上最高のカメラスマホ

ただアジアのマーケットが示すようにXiaomiのレビューでも度々書いていますが、SoCに何が採用されているかハイスペックなのかよりも、”カメラが綺麗”や”バッテリーが持ちます”といったわかりやすい点が一般的な消費者への訴求力となっていることは間違いがありません。本ブログを閲覧頂いている諸兄は間違いなくOneplus 5Tを選択するでしょうが、カメラスマホとしてのOPPOの成功がVivoやXiaomiを日本のマーケットに呼び込む結果に繋がるように是非日本でも成功して頂きたいと思う次第です。

購入先

日本仕様の製品が2/9より57900円でビッグカメラやヨドバシカメラで購入が可能になるようです。今から検討する方はそちらをおすすめします。中国での価格を考えると1万円ほど高くなっていますね。

追記:中国版はどこから買えるのかというお問い合わせを頂いたので。現状Geekbuyingから購入は可能です。

Geekbuying – OPPO R11s 中国版 $494.99~

代替の提案

すべてにおいてスペックが上なOneplus 5Tを検討する方は下記からレビューと最新価格を参照ください。

同じSDM660が採用されたカメラ評価が高いMi note 3については下記を参考にていただければ幸いです。

8.8 Total Score
Good!

採用されているSoCはミッドハイのSDM660となるが、ハードウェアのスペック、ビルドクオリティなどミッドレンジの中では最高レベルの出来。ColorOSは仕様的に賛否があると思われる。カメラはOneplus 5Tと同じく素晴らしい仕上がりです。

ハードウェア
9
デザイン
8.5
ディスプレイ
9
ソフトウェア
8
カメラ
9.5
PROS
  • 美しい18:9のAMOLED
  • 高いビルドクオリティ
  • 使いやすさを考慮したデザイン
  • SDM660の十分なパフォーマンス
  • MicroSD対応
CONS
  • 同一SoCを採用した端末やOneplus 5Tと比較して価格が高い
  • USB Type-CでなくMicroUSB
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