Xiaomi Redmi S2のプラスエリア化について書いてみます。今回も特に難しさはありませんが、ちょっと毛色が違う方法になっています。いつもどおり内容はほぼコピペですがご容赦を。
注:作業前にTWRPなどから必ずEFSのバックアップを取得し母艦へ保存ください。プラスエリア化作業でなにより重要な作業です。
コンテンツ
Xiaomi Redmi S2のプラスエリア化について
作業を行う上で必要な前提環境は下記の通り
- 入手可能な最新のQPST、QXDM3系が入っていること、(それぞれご自身でお調べください。)
- bootloaderがアンロック出来ており、TWRP導入、root化(root化はmagiskのみが可能)が出来ていること
- Network Signal GuruをGoogleplayより
インストール - QualcommのDiagドライバがインストールできていること
今回はMIUIのグローバルStableでの作業となっています。TWRPの導入についてはRedmi 5のエントリを読み替えて参考にしていただければと思います。リカバリはmultirom製のTWRPを利用させてもらっています。現在Xiaomi.euでは該当の端末に関するサポートがないので….
root化についてはdataパーティションの強制暗号化が効いた状態なので、MagiskをsideloadでTWRPからflashするなどしてください。
bootloader unlockについては360時間待ちが発生し、Redmi Note 5で出来たバイパス手法は使えなくなっています。どうもXiaomi側での対策が実施されたようですね。
ドライバのインストール等は下記のZuk Z2のプラスエリア化記事を参考にしていただければと思います。
Xiaomi Redmi S2プラスエリア化手順
手順概要は以下の通りです。いつもどおりです。
- Diag modeの有効化
- バンドを書き換える
- Network Signal GuruからClear Forcingを実施しプラスエリア接続を確認
- 再起動しNetwork Signal Guruからプラスエリア接続を確認
Diag Modeの有効化
Global Stableでは*#*#717717*#*#でdiagポートがオープンしませんでした。というか最近のMIUIはdiagオープンがすべからくブロックされているようですね。下記の手順でdiagを有効にしてください。USBデバッグを有効にするため開発者オプションの有効化が必要です。事前に実施しておき、USBデバッグを有効にしておいてください。
- adb shell (USBデバッグの許可が出たら常に許可へチェックを入れ、OK)
- su (rootへスイッチ)
- setprop sys.usb.config diag,adb (Diagポートをオープン)
問題がなければQualcomm HS-USB Diagnostics 901D等でポートがオープンします。
バンドを書き換える
Xiaomi Redmi S2はRF BC Configでsim1/sim2にそれぞれの値があります。それぞれに適切な値が設定ができればプラスエリア化は可能です。
Diagモードに入ったら、つぎにQXDMでバンドを書き換えます。QXDMを立ち上げDIAGポートと接続します。optionsのcommunicationsを選択
target portにdiagポートを選択しok。画像はZuk Edgeのものを使いまわしていますが、要領は同じです。
NV managerがアクティブになるので設定を開始します。今回はBand prefの#946の値が何故か読みだせません。あれおかしいなと思ってしばらくハマったのですが、なんと今回は#1877のRF BC Configの値のみで実現が可能です。
RF BC Configの#1877へ変更を加えます。#1877もsim1/sim2でそれぞれの値をもっているのでsubscription id 0、id 1を変更します。#1877をreadをクリックして読み出します。デフォルトの値は 562950035735424になっているので、値をトリプルクリックして 562950169953152に変更しWriteをクリックします。
※下記画像は使い回しで実際の値と異なります。01877のsub0/sub1にそれぞれ上記の値writeすればよいので読み替えてください。
今回はこれだけOKです。#946は読みだせませんし、決め打ち設定の必要もありません。
Network Signal GuruからClear Forcingを実施しプラスエリア接続を確認
バンドの書換えが終わったら再起動せず、Network Signal Guruを立ち上げて、Clear Forcingを実施します。下記画面はOneplus 5Tのものですが、オペレーションは同じです。画面右上のスリードットをタップし、Clear forcingsを実施します。ソフトを立ち上げスリードットからLock Bandsを選択、WCDMAを選択した後、B5、B6のみを有効にした状態でB5接続が確認できれば問題ありません。
このプロセスはsim2側も利用する場合はsim1で実施後、sim2に挿し替えて再度実施してください。これでWCDMA B5(B6)に接続できるようになります。再起動後も問題なく接続が可能でromの書き換えも問題ありません。
検証
検証はNetwork Signal Guruで実施します。ソフトを立ち上げスリードットからLock Bandsを選択、WCDMAを選択した後、B5、B6のみを有効にした状態でB5接続が確認できればoKです。sim2側ではband lockができませんが基本書き換えた値が有効になっているので、取り立てて確認しなくても良いかもしれませんが、気になる方は電子レンジなどB1の減衰が激しい場所にいれれば、B6へシフトする動作が見られると思います。
まとめ
これまでのプラスエリア化とは違い#1877の値変更だけでプラスエリア化が可能でした。#946は読み出しをかけても応答が帰ってきません。何かここ最近の端末の作りはNV側でいろいろ細工があるようです。現在OneplusのVoLTE有効化にも取り組んでいますがキャリアごとのmbnファイルの存在、preloadされるmbnファイルの中にB19などのrfnvを所持しているという事実などがわかってきているのでLTE Bandについても新しい展開を皆様に提供できるように取り組んで行きたいと思います。
その他
まだレビュー等々は投稿出来ていませんが、近日中に仕上げる予定です。なかなか微妙な立ち位置の端末ですがすでにMIUI10のグローバルが利用できるようなっていたりとなかなかおもしろい端末ではあります。