中国スマホメーカーのulefone mobileから発売されているUlefone X についてレビューしてみたいと思います。画面のノッチと全体的なデザインやXという名前が付いているように、最近の中華スマホでよくあるiPhone Xライクなスマホです。CPUや対応バンド等の性能に関しては特筆すべきところがありませんが、Face IDや指紋認証にワイヤレス充電対応と、機能はiPhoneに似せようというこだわりが感じられるそんなスマホです。
(ガジェットファン3号氏による寄稿です。)
Ulefone X のレビュー
Ulefone X のスペック
Ulefone X の画面サイズはアスペクト比18:9の5.85インチ液晶ですが、縦横サイズが似たような製品と比較して、ちょっとだけコンパクトになっています。ただ217gという重さとの相乗効果なのか最近の薄いスマホに慣れてしまったからなのか、9.05mmという厚さは数字以上に厚さを感じる気がします。
SoCはMediaTek MT6763(Helio P23)でミッドレンジ帯といったところです。
メモリとストレージに関しては4GB、64GBと2018年8月現在販売されている低価格スマホの中では優秀な方ではないでしょうか。普段はRAM 4GBのスマホを主に使っていますが、4GBあればバックグラウンドのアプリを復帰させてもアプリの再起動はほぼない感じです。(※筆者個人の使い方における感想)
他のハードウェア的な特徴としてはワイヤレス充電対応がありますが、5W(5V 1A)のQi対応なので少しでも早く充電したい時は、USBケーブルを直接接続して充電したほうがいいと思われます。
あとは今どきとしてはちょっと暗めなレンズのフロントとリアのデュアルカメラ、指紋センサ搭載にDSDS(Micro SDカードと排他)、3.5mmオーディオジャック搭載と、低価格スマホにしては色々と搭載されているなぁという感じです。
これで接続バンドがもっと充実してたら、メインスマホ故障時の予備などにどうでしょうか?といったオススメも出来るところですが、そこが残念ポイントです。
サイズ・重量 | 150.93mm × 73.41mm × 9.05mm 217g |
OS | Android 8.1 Oreo |
画面サイズ・解像度 | 5.85インチ、720p HD+ (1512 x 720 pixels) |
SoC | MediaTek MT6763 Octa-core, 2.0GHz |
メモリ・ストレージ | 4GB RAM、64GB Internal memory |
バッテリー | 3300mAh Li-Polymer Battery |
ワイヤレス充電 | 5W (Qi Standard) |
フロントカメラ | f2.4 8MP (Interpolated to 13MP) |
リアカメラ | f2.2 Sony IMX135 13MP(Interpolated to 16MP) + 5MP |
指紋センサ | リア、応答時間 0.1s、認識角度 360° |
ネットワーク | 2G GSM 1900/1800/850/900(B2/3/5/8) 3G WCDMA 2100/850/900(B1/5/8) 4G FDD-LTE 2100/1800/2600/900/800(B1/3/7/8/20) |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n 2.4G/5G |
Bluetooth | Bluetooth 4.0 |
SIM | Dual sim dual standby, Nano SIM + Nano SIM/TF |
センサー | 加速度、地磁気、ジャイロ、照度、近接、重力、リニア加速度、回転ベクトル、GPS (※Androidで数値が取得できるもの) |
インターフェース | Micro USB(USB2.0), Dual nano-SIM slot, 3.5mm audio jack |
言語 | Indonesian, Malay, Catalan, Czech, Danish, German, Estonian, English, Spanish, Filipino, French, Croatian, Italian, Latvian, Lithuanian, Hungarian, Dutch, Norwegian, Polish, Portuguese, Romanian, Slovak, Finnish, Swedish, Vietnamese, Greek, Turkish, Bulgarian, Russian, Serb, Ukrainian, Armenian, Hebrew, Urdu, Arabic, Persian, Hindi, Bengali, Thai, Korean, Burmese, Japanese, Simplified Chinese, Traditional Chinese |
付属品 | 本体, 充電器, USBケーブル, OTGケーブル, マニュアル, SIMピン, 保護フィルム, 保証書 |
公式サイトの仕様情報も確認ください。
箱と付属品
外箱もiPhone X 似です。
付属品に液晶保護フィルムはありますが、スマホケースは付属していません。OTGケーブルは何かに使うというわけでもないのですが付属しています。充電器は日本のコンセント形状と違うので、そのままでは使用できません。電圧はAC100V~240Vに対応しているので、変換アダプタを付けることで使えるようになると思いますが、そこまでして使う必要はないですよね。
外観
正面から見た感じは、ガラスパネルの縁はラウンドエッジ加工されていて、サイドのフレームへ続くように処理されていて悪くない感じです。ただ、サイドの丸くデザインされたフレームは金属で出来ていて高級感はあるのですが、太めでRが付いてて出っ張っているので、ベゼル幅が太くなっているように見えてしまいます。スペックで重さ217gとありましたが、このサイドのフレームをなんとかするだけで160g位になるんじゃないの?っていうくらい存在感たっぷりです。初めて手にしたときはスマホを持ったと言うより、「鈍器になりそう」という言葉が頭に浮かびました。
画面表示は1512 x 720ピクセルであることを感じさせないくらい綺麗にみえます。色味は寒色系です。色温度やカラーバランス等を調整するメニューは見当たりませんでした。(どこかにあったらスミマセン)
背面は、まぁiPhoneですね。デュアルカメラの位置とか。指紋認証は早くて精度もいいです。質感はガラスパネルなので艶々で見た目はすごくいいです。指紋もすごいです。uleFoneの文字を消したいところですが、ガラスパネルの内側にプリントされているので消せません。
右側面は電源ボタンとボリュームボタンです。
左側面はSIMスロット兼Micro SDカードスロットになります。
上部には3.5mmオーディオジャックがあります。
下部はスピーカーとMicro USB Type B 端子です。いまどき発売される端末ってType C が主流になっていると思うんですが、この辺の低価格帯端末ではまだまだ使われたりするので、ケーブルの使い分けが面倒くさいですね。ちなみにスピーカーはステレオで鳴りそうに見えますが、片方しか鳴らないのと音質も特に良いわけでもありません。ただ、AW8736というHiFiオーディオチップが搭載されているらしく、ヘッドホンやイヤホンで聴くと結構いい音です。
注意事項
外観のところでも記載したサイドのフレームが太めという弊害なのか、普通のMicro USB端子だと奥まで入らなくて充電出来ないことがあります。その辺にあったType Bのケーブルと付属品のケーブルを比較してみましたが、付属品の方が長いです。この端末を購入してケーブルを買い増しする場合は、端子が長めの製品を選択する必要があります。
SIMスロット
DSDS対応ということでSIMは2枚搭載可能ですが、SIM2はMicro SDカードとの排他利用になります。
アプリやユーザーインターフェイス
アプリは画像に映っているものが全てです。余計なサードパーティアプリが入っていないのは好印象ですね。
設定メニューも余計なものは少なくて、Face IDやインテリジェントアシストという指紋センサーの長押しで写真やスクリーンショットを撮ったり、ナビゲーションバーのボタン配置を変更したり、着信時に耳の近くへ移動させることで電話に応答したりといったような機能を設定出来るメニューと、MediaTek独自のDuraSpeedという、バックグラウンドアプリを制限してフォアグラウンドアプリのパフォーマンスを上げる設定があるくらいです。
照度センサも搭載しているので、明るさも自動調節してくれます。
他にもナビゲーションバーを任意に隠して画面の表示領域を広げたり、ナビゲーションバーのスタイルを変更できます。
カメラ
フロントカメラは8MP (補間して13MP)で画質が特別良いとかはないですが、美白効果・フェイススリム・目の大きさ等が標準カメラで設定できるようになっているので、自撮りする人には嬉しい機能ですね。
リアカメラはSony IMX135の13MP(補間して16MP) と5MPのデュアル構成になります。日中などの明るい場所ではそれなりに撮れますが、拡大してみると分かりますが、細かいディティールまでは表現出来ないようです。色味も派手な感じはなく自然な感じですが、目で見ている景色より更にトーンダウンする感じです。景色は味があっていいのですが、食べ物をおいしそうに撮る用途には不向きと言えそうです。
夜景については撮影してスマホの画面で確認したときは綺麗に撮れたかなと思っていたんですが、あとで拡大してみたらかなり手ブレしていました。しっかり止まって撮影したつもりですが、このスマホで夜景などの暗所を撮影をする場合は、歩きながら気軽に撮影というわけには行かないようです。
※下記リンク先はオリジナルサイズです。モバイルの方はクリックしないようにお願い致します。
パフォーマンス
SoCはMediaTek MT6763(Helio P23)でミッドレンジ帯に属する性能と言えますが、最近はミッドレンジ帯のSoCも10万を超えてくるようになってきているので、費用対性能ではちょっと分が悪くなってきましたね。AnTuTu(Ver 7.1.0)のスコアは84000弱といったところで、ベンチマークを実行してみた結果からは、他の同SoCを搭載した端末より若干スコアが高めなのかなという感じです。ただ、CPUやGPUは他機種とそれほど違いがあるわけではなく、UXがちょっと高めな数値になっています。そのおかげなのか実際に操作している時のレスポンス等は、ミッドレンジ帯スマホの中でも良い方に感じます。処理性能に関してはどう頑張ってもそれなりにしかならないので、そういった使い心地で性能をカバーするというチューニングはアリですね。
モバイルネットワークについて
この端末の対応バンドは下記の通りで、softbank系回線で使用する以外ではちょっと心許ない状況です。docomo回線でもサービスエリアマップを見る限りBAND1,3に対応していれば、ほとんどの人が普段生活している範囲で問題ないのだろうとは思いますが、出来ないという事があるのはやはり気になってしまいますよね。4G4G DSDVでの利用は可能です。
利用可能なLTEはdocomo系(赤字)やSoftbank系(青字)、紫は両キャリアで共通で以下の通りです。
2G GSM 1900/1800/850/900(B2/3/5/8)
3G WCDMA 2100/850/900(B1/5/8)
4G FDD-LTE 2100/1800/2600/900/800(B1/3/7/8/20)
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