GPD WINに続き、UMPC好きなおっさんの当方はPocketにも手を出してみました。届いてから1週間強、思っていたよりも素晴らしい出来に感動しています。
特徴
7インチのタッチディスプレイにロゴが無いマグネシウム合金のクラムシェル、Intel Cherry Trail X7-Z8750が搭載され、ストレージはeMMCながら128GB、RAMはLPDDR3の8GBとパワフルな仕上がりになっています。ボディバックにも入るそのサイズは非常にコンパクト。とても綺麗に仕上げられたUMPCです。
Xiaomiの4リットルボディバッグに入れても余裕なサイズ
仕様
- OS:Microsoft Windows 10 home 64bit
- CPU:Intel Cherry Trail X7-Z8750
- GPU:インテルHDグラフィックス405 GPU
- ディスプレイ: 7インチ タッチスクリーン 1920×1200 ゴリラガラス3
- RAM:8GB LPDDR3 RAM
- ROM:128GBのeMMC ROM
- バッテリー: 7000mAh (公称12時間駆動)
- 外部インターフェイス: マイクロHDMI、USB-TYPEA 3.0×1、USB-TYPEC 3.0×1、3.5mmイヤフォン
- サイズ: 18.0 x 10.6 x 1.85 cm
- 重量: 480g
- 接続性: Bluetooth4.1、Wifi 802.11a/b/g/n/ac
付属品
・インストラクションカード
・充電器
・TypeC to Cケーブル
・保護フィルム
ハードウェア
外観は美しいCNCマグネシウム合金のボディです。天板にロゴ等はなく非常にシンプルな仕上げですがそれがまた格好がいいです。自分なりにカスタムするもの良いですね。aliexpressではスタイルシートも売っているようです。
ノッチは若干狭いので片手での開閉は困難です。構造的に指をはさみそうになりますが、18o°近くまで開くヒンジはスムーズに動作します。
ノッチの隙間は狭め。両手での開閉が必要
ヒンジが画像のような構造の為、指を挟みやすい
7インチのディスプレイはIPSでタッチパネルの機能を提供し、シャープで視野角も問題ありません。解像度は1920×1200となり16:10のアスペクト比です。上下のベゼル幅もそれなりに狭くゴリラガラス3が採用されたパネル部分は美しい仕上がりになっています。色味はどちらかというと青い傾向ですが、テキスト表示も非常にシャープで視認性も問題ありません。タッチディスプレイは7インチディスプレイ内に表示されるターゲットが小さいこともあり、あくまでも補助的な利用用途で個人的には特に必要ではないかなという印象です。
キーボードはかなり特殊な配置です。ユーザーの声を拾って検討した結果の着地がこの配置になっているわけですが、こちらは自身でカスタマイズして使った方がいいですね。一番難儀しているのは、画像の様にカーソルキーの上あたりにある”ドット”が非常に押しづらいことです。BSキーの配置も電源キーを押してしまいそうな場所です。
キーピッチはそれなりに広いですが、長文を書くのはなかなか慣れるまでは難しいです。キーストロークはそれなりに深めで、十分な打鍵感があり使用感は上々。しかしながら当方の個体はスペースキーの左側がキーキーなる不具合がありました。こちらはキートップを外して軸受の赤丸の部分を若干削ることで修正が可能でした。
またタッチパッドは無くポインティングデバイスによるマウス操作について当方はあまり好みではないですが、必要十分な操作感でなかなか悪くないです。インターフェイスに関する弱点は外部アクセサリがいくらでもカバーしてくれます。
入出力の各インターフェイスは本体右側に配置されており、右からUSB TYPE A、イヤフォンジャック、マイクロHDMI、USB TYPE Cの並びになっています。TFカードスロットは搭載されていません。グリルは排熱用で利用中、処理が行われている間は常にファンが回っているような状況になりますが、ファン音はそれほどうるさくなく気になるほどではありませんでした。そして継続した重い処理が発生すると本体はかなり熱くなります。
パフォーマンスとしては、CPUがCPUなのであくまでもモバイルシーンであれば不都合が無いレベルです。当然ながら重いゲームなどには不向きですが、steamのカジュアルタイトルやレトロゲームなどであれば問題なく動作します。気になっていたストレージのパフォーマンスは以下のような感じ。eMMCとしては悪くないパフォーマンスですが、もうちょっとランダムが物足りない感じです。しかしながらWindowsをつかっている上で特に遅い、もたつくといった感じはないので割りと快適に利用が可能です。バッテリーの持ちは公称12hとなっていますが、当方が使った感じではせいぜい7~8hくらいだと思われます。
どんな人におすすめか
どちらかと言えば完全にUMPCファン向けのアイテムでしょうか。通常のモバイルノートPCと比べれば当然使いづらいですし、携帯性以外は太刀打ちできません。しかしながらかつてのUMPCたちを愛してやまなかった当方も含めたおっさん世代の皆様には無条件で是非手に入れて頂きたい。ああなんて素晴らしいのだろうかと感嘆と感動が得られる端末です。
またゲームをしないWEBブラウズやOfficeワーク、動画視聴といった利用がメインの方であれば、キーボード、マウス、ディスプレイを追加することにより、GPD PocketをデスクトップPCにすることも可能で自宅端末としての利用も全く問題ないレベルなので単純に自宅でも使えるコンパクトなPCがほしいという人にも悪くない選択肢です。
価格と購入
現在GPDは強烈な価格統制を強いてるので、GPD WIN、Pocket含め底値が固定されています。どこで買っても$495が最安値になるのですが、Gearbestでは8/10現在、純正革ケース、OTG Type Cハブがおまけで付いてきます。日本で購入するより1万以上安く購入が可能です。
最新価格は下記からクーポンページから確認ください。
まとめ
GPD WINと同じようにこれらのデバイスで何ができるかを理解できているユーザの皆様にはおすすめできる端末です。一般的なユーザの皆様にはあまりおすすめできる端末ではありませんし、今手元にあるノートパソコンの置き換えになるような製品でもありません。仕様をみてピンとくるUMPC愛好家の皆様であれば共感いただける素晴らしさが詰まった端末になっています。初期ロットは随分不具合報告がありましたが、現在はどうなんでしょうか。当方の端末はRadditに書かれていた不具合としてはスペースキーが擦れてキーキーなるもの以外は、特に問題は出ておらず快適に利用ができています。modern sleep時にちょっとバッテリーの減りが早いような気がしますが、当方はハイバネートを有効にして特に不都合なく利用しています。尖った挑戦的なデバイス、あらゆるロケーションで活躍してくれます。いいですよこれは。